最近のP3M
Holmらによる一連の論文をリストする。完璧ではないかもしれない。最初の論文をもとに、宇宙論的シミュレーションのため、短距離成分の密度分布としてS2 shapeを採用したP3Mの定式化についてはこちら(このpdfは個人的なメモであり随時アップデートされる。無保証)。
How to mesh up Ewald sums. I. A theoretical and numerical comparison of various particle mesh routines
Deserno and Holm 1998
http://dx.doi.org/10.1063/1.477414
Ewald和のP3M法による定式化をあらためてやり直し、P3Mやその類の方法(PME, SPME)の中では、P3Mが最もよいということを示した。根本的には、新しいことをやっているわけではないが、Hockney&Eastwood(1988)と比べると、非常にわかりやすい。
How to mesh up Ewald sums. II. An accurate error estimate for the particle–particle–particle-mesh algorithm
Deserno and Holm 1998
http://dx.doi.org/10.1063/1.477415
上の論文の続きで、そこでのP3Mの誤差評価の式は、Green関数と、meshの数、boxの大きさなどを決めると、mesh点での総和として数値的に評価できるが、その演算量は無視できるほど小さくはない。そこで、P3Mの誤差評価の式を近似的に計算する方法を提案。近似手法でも十分正確な誤差評価ができるので、必要な精度が与えられた時に、P3Mの最適なパラメーター(mesh数や短距離力の範囲)を楽に決める方法論を示した。
The optimal P3M algorithm for computing electrostatic energies in periodic systems
Ballenegger, Cerdà, Lenz and Holm, 2008
http://dx.doi.org/10.1063/1.2816570 airxiv:0708028
P3Mでの最適化されたグリーン関数は、加速度の誤差を最小化するように選ばれているが、この論文では、分子動力学などで必要なエネルギーを計算するための、エネルギーの誤差を最小化するようなグリーン関数の定式化している。実際上は、結果はそれほど大きく違うわけではないようではある。
How to convert SPME to P3M: influence functions and error estimates
Vincent Ballenegger, Juan Jose Cerdà, and Christian Holm, 2012
http://dx.doi.org/10.1021/ct2001792
SPME(Smoothed Particle Mesh Ewald)をP3Mのフレームワークで捉え直す。まだ読みかけ。
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