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準備
今週から、MIPSアーキテクチャのプロセッサを設計します。 そのために、Verilog HDLを用いた記述方法、シミュレータ、波形ビューアなどの各種CADツールの使いかたを習得します。
注意点
CADのツールは、Linuxのサーバーで動作します。プロセッサを設計するためには、Verilog HDLによりプロセッサを記述したり、 テストベンチを作成する必要があり、emacsを使って編集する際にはSolarisのサーバーを使う必要があります。 今回以降の演習では、"solsv"(Solaris)のターミナルと"cadsv"(Linux)のターミナルの両方を立ち上げて、ファイル編集とCADの利用を使い分けてください。
ALUモジュールの設計とテスト(動作検証)
算術論理演算ユニット(arithmetic logic unit, ALU)は、加算や減算などの算術演算や、 ANDやORなどの論理演算を行う、プロセッサの中枢部分です。 今週はMIPSプロセッサで使われる32ビットのALUを作成し、 さらにシミュレーションによって動作検証をします。
今回設計するALUの入出力信号は次の図の通りです。 AとBは入力でどちらも32ビット幅です。 ALU制御入力(ALUoperation)は4ビット幅の入力で、演算の種類を指定します。 演算結果(ALUresult)も32ビットで出力されます。 ゼロ判定出力(Zero)は演算結果が32ビットとも0であるときに1となる信号です。
このALUでは下に示す6種類の演算をサポートします。第5版上巻p.251参照。
| ALU制御入力 | 機能 |
| 0b0000 | AND |
| 0b0001 | OR |
| 0b0010 | 加算 |
| 0b0110 | 減算 |
| 0b0111 | Set on less than |
| 0b1100 | NOR |
ANDは2つの入力の各ビットの論理積、ORは論理和を実行することを意味します。 Set on less than は比較命令で利用される演算で、2つの入力の大小関係によって 0 または 1 を次の表のように出力します。
| ALUの出力 | |
| A < B | 0x00000001 |
| A ≧ B | 0x00000000 |
今回作成するプロセッサでは、加算、減算実行時にはオーバフローは想定しません。 オーバフローが発生した場合でも、下位のbitは正しい値が出力されるように設計します。
ALUモジュールの作成
ALUは3つの入力A,B,ALUoperation、2つの出力ALUresultとZeroをもちます。
以下は、ALUモジュールのVerilog HDL記述です。
module ALU(A,B,ALUoperation,ALUresult,Zero);
input [31:0] A;
input [31:0] B;
input [3:0] ALUoperation;
output [31:0] ALUresult;
output Zero;
reg [31:0] ALUresult;
wire [32:0] tmp;
// Output Zero is defined by assign statement
assign Zero = (ALUresult == 0)? 1'b1 : 1'b0;
// tmp is the result of A - B, in 33bit
assign tmp = {A[31], A} - {B[31], B};
// Output ALUresult is defined by always statement
always @(A or B or ALUoperation or tmp)
begin case( ALUoperation )
4'b0000 : ALUresult <= A & B;
4'b0001 : ALUresult <= A | B;
4'b0010 : ALUresult <= A + B;
4'b0110 : ALUresult <= A - B;
4'b0111 : ALUresult <= {31'b0, tmp[32]};
4'b1100 : ALUresult <= (~A) & (~B);
default : ALUresult <= 32'b0;
endcase
end
endmodule
VerilogHDLの記述方法は、参考図書を参考にしてください。 この記述では、抽象度の高いBehaviorレベルでの設計が行われています。
加減算における入力AとBは2の補数で表された符号付き32bitデータです。 下位31ビットが数をあらわし、最上位ビットが符号を表します。
このALU記述では、assign文とalways文を用いています。 両方をalways文で設計することもできます. 加減算、大小比較は、VerilogHDLの算術演算を用いて実現しています。
上記のVerilog HDL記述をファイル名「ALU.v」として保存してください。
以降の演習では、ファイル名は「(モジュール名).v」としてください。また、1つのファイルには1つのモジュールを定義します。
Attachments (2)
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