トップ:http://galaxy.u-aizu.ac.jp/note/wiki/CAEX2015 = 課題4:乗算の実装 = 第4版教科書上巻p.210の「3.3 乗算」をよく読んで、乗算をおこなうプログラムを作ってください。 乗数A、被乗数B、積Cは32ビットです。求める乗算結果は64ビットではなく、下位の32ビットだけで十分です。 つまり、乗数と被乗数は最大16ビットまでを仮定してください。 今後演習で設計するHDLでは、シフト命令をサポートしていませんので、以下のような工夫が必要になります。 == 左シフト == 1ビット左シフトは2倍することと同等なので加算命令によって実現できます。 シフト命令を使う場合: {{{ sll $8,$9,1 }}} 加算命令の場合: {{{ add $8,$9,$9 }}} ここで気をつけなければならないのは、加算によるオーバーフローです。 最上位ビットが1である数を2倍すると(正確には同じ数を足し合わせると)、 最上位ビットで桁上がりを生じるため、add 命令ではオーバーフロー例外が発生します。 xspimでは、このためプログラムが停止するので、 左シフトするための加算はaddではなく、 オーバーフローを無視するadduを使用してください。 一方、演習の後半で設計するプロセッサはオーバーフローをチェックしませんので、 回路シミュレーション時はadduをaddに戻す必要があります。 詳しいことは、該当回の際に説明します。なお、今回作成するプログラムはadduを利用したものを保存しておくこと。 == 右シフト == 1ビット右シフトを他の命令で単純に実現することは困難です。 そこで今回は乗算アルゴリズムとハードウエアの直列バージョン(教科書上巻p.212)に あるアルゴリズムを、左シフトのみを使うように修正して乗算を実現します。 [[Image(http://galaxy.u-aizu.ac.jp/note/raw-attachment/wiki/Ex02%E8%AA%B2%E9%A1%8C2015/mult_chart.gif)]] 乗算で使われる右シフトは、ビットを下位から順に調べることだけが目的なので、 左シフトを使って同等の機能を実現することができます。 下のように、右シフトの結果と定数1とのandをとる代わりに、 初期値として1をレジスタに入れておき、これを左シフトしたものとand をとるようにします。 シフト命令を使う場合: {{{ srl $8,$8,1 andi $9,$8,1 }}} 加算命令の場合: {{{ addi $10,$0,1 # $10に1を代入(前処理) : addu $10,$10,$10 # 左シフト。通常でslr命令だった部分に相当 and $9,$8,$10 # 通常でandi命令だった部分に相当 }}} この様にして各ビットが1か0かを調べられます。 [[Image(http://galaxy.u-aizu.ac.jp/note/raw-attachment/wiki/Ex02%E8%AA%B2%E9%A1%8C2015/shift_ex.gif)]] シフト命令を使う方法(上)だと結果は 0…01(32ビット) か 00…0(32ビット)の2通りだけですが、 加算命令を使用した方法(下)だと、そのビットが0のときは 00…0 ですが、そのビットが1だった場合、 その結果もそれが何桁目かによって、結果を左にシフトしています。 ですから、結果が0であるか否かで条件分岐をすることになります。 == 初期化部分 == {{{ .data A: .word 13 B: .word 37 C: .word 0 ... 必要な変数の領域を追加する .... .text main: ... プログラムを書く .... exit: j exit }}} 作成ファイル名は「ex02_p4.s」としてください。 = 課題5:行列積 = 以下のC言語で書かれた行列乗算のプログラムを参考にして、行列積C = A x Bを計算するプログラムを作ってください。 == 行列A == {{{ 0 1 0 0 2 0 0 0 0 0 0 3 0 0 4 0 }}} == 行列B == {{{ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 }}} == テンプレート == 作成ファイル名は「ex02_p5.s」としてください。 {{{ .data A: .word 0 .word 1 .word 0 .word 0 ... 配列Aの要素を書く .... B: .word 1 .word 2 .word 3 .word 4 ... 配列Bの要素を書く .... C: .space 64 ## 結果行列の保存用 ... 必要な変数の領域を追加する .... .text main: exit: j exit }}} == C言語バージョン == {{{ #include main() { static int mat1[4][4] = { { 1, 0, 0, 0 }, { 0, 1, 0, 0 }, { 0, 0, 1, 0 }, { 0, 0, 0, 1 }, }; static int mat2[4][4] = { { 1, 2, 3, 4 }, { 5, 6, 7, 8 }, { 9, 10, 11, 12 }, { 13, 14, 15, 16 }, }; static int result[4][4]; int i, j, k; int s; int m1, m2; /* 行列の乗算 */ for( i = 0; i < 4; i++ ) { for( j = 0; j < 4; j++ ) { s = 0; for( k = 0; k < 4; k++ ) { mask = 1; m1 = mat1[i][k]; /* 被乗数 */ m2 = mat2[k][j]; /* 乗数 */ s += m1 * m2 } result[i][j] = s; } } /* 結果の表示 */ for( i = 0; i < 4; i++ ) { for( j = 0; j < 4; j++ ) { printf("%3d", result[i][j]); } printf("\n"); } } }}}