Changes between Version 29 and Version 30 of CALによるGPUプログラミング


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Apr 18, 2009 11:48:36 AM (16 years ago)
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nakasato
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  • CALによるGPUプログラミング

    v29 v30  
    55 
    66= RV770の基本 = 
    7  * RV770アーキテクチャのGPUチップは、Radeon HD4850, HD4870として売られているボードに搭載されている。 
    8   
    9  * 二つのボードの違いは、動作クロックとメモリインターフェイス 
     7 * RV770アーキテクチャ(正確にはアーキテクチャの名前はR700)のGPUチップは、Radeon HD4850, HD4870, HD4890として売られているボードに搭載されている。 
     8  * Stream Coreと呼ばれる単精度浮動小数点演算器が800個搭載されており、それぞれが単精度でMultiply-Addが可能なprocessorである。Stream Coreには2種類あり、片方は単純に単精度演算ができるStream Core(SC)で、他方は三角関数なども可能なT-Stream Core(T-SC)である。 
     9 * 4組のSCとひとつのT-SCが組になり、5 wayのVLIW processorを構成している。このThread Processor(TP)は、内部に128個(?)の128 bit汎用レジスタとそのた一時レジスタなどをもつ。TPの命令実行には様々なパターンがあり、最大で5個の単精度または32 bit整数演算、あるいは4個の単精度/整数演算+1個の関数演算、あるいは2個の倍精度加算、または1個の倍精度乗算が実行できる。RV770は合計で160個のTPを持つ。 
     10 * TPが16組集まってSIMD engineとよばれるユニットを構成する。SIME engineには共有メモリ(Local Data Store;LDS)と外部メモリへのtwo-levelのキャッシュがある。SIMD engine内では、LDSを利用することでTP間のデータのやりとりをおこなうことができる。SIMD engine内のTPは同一の命令を実行する。RV770は合計で10個のSIMD engineを持つ 
     11 * SIMD engineへの命令の供給と制御はUltra-threaded Dispatch Processor(UTDP)というユニットがおこなう。UTDPは、異なるSIMD engineに別々の命令を供給することが可能。そのためRV770全体ではSIMD実行ではなくMPMD実行になる場合がある。また、名前からするとひとつのSIMD engineに供給する命令流を複数切り替えることで、メモリの読み込み隠蔽などをおこなったりもするのだろう。 
     12 * HD4870とHD4850の違いはRV770チップの動作クロック(750 MHz vs. 625 MHz)だけでなく、外部メモリへのインターフェイスも違う。4870はDDR5メモリと接続され、メモリ帯域幅は115.2 GB/sec (256 bit bus, data clock rate 3600 MHz)である。4850はDDR3メモリと接続され、メモり帯域幅はX GB/sec (256 bit bus, data clock rate X MHz)である。HD4890はHD4870のクロックをさらにあげて850 MHzとしたもの。メモリクロックもあがってる? 
    1013 
    11  * Shader Processorが800個搭載されており、それぞれが単精度でMultiply-Addが可能なprocessorである。実際には、単純に単精度演算ができるprocessor(Stream Core)が4個と関数演算もできるprocessor(T-Stream Core)が一緒になって、128 bitレジスタをもつ5 wayのVLIW processor(Thread Processor)になっているらしい。さらに、このTPが10組(Stream Processor?)でメモリを共有している(Local Data Store)と思われる。 
    12   
    13  * 以上のことから単精度での理論性能は以下の式で計算される: 
     14 * 単精度での理論性能は以下の式で計算される: 
    1415{{{ 
    1516 単精度性能 = (Number of TP) * 5 (ways) * 2 (FP ops) * clock (MHz) = X MFLOPS 
     
    2021   * 乗算はStream Coreを4個利用 
    2122   * 除算は単精度の初期値をつかってどうにか 
    22  のように実行されるようだ。結果的に倍精度加算の性能は単精度性能の1/5となり、乗算は1/10になる。 
     23 のように実行されるようだ。単精度での理論性能は全ての命令がmultiply-addの時に達成されるものであるため、結果的に倍精度加算は単精度性能の2/5の半分で1/5の性能となり、乗算はさらにその半分の1/10の性能になる。 
    2324 
    2425 * 性能まとめ表 
     
    2627|| HD4850 || RV770 || 650 MHz || DDR3 || 800 || 1040 GFLOPS || 208 GFLOPS || 104 GFLOPS || 
    2728|| HD4870 || RV770 || 750 MHz || DDR5 || 800 || 1200 GFLOPS || 240 GFLOPS || 120 GFLOPS || 
     29|| HD4890 || RV770 || 850 MHz || DDR5 || 800 || 1360 GFLOPS || 272 GFLOPS || 136 GFLOPS || 
    2830 x2のボードは単純に2倍の性能 
    2931