Fox, Williams, Messinaによる”Parallel Computing Works”(ISBN 1-55860-253-4 Morgan Kaufmann Publishers, Inc. 1994)の20章の訳を仮公開。
https://docs.google.com/document/edit?id=1EdAV8_bwZwjiWZi46PQztlP3H6u2rmdND7r41nuvyI0&hl=ja
20章だけでなく他の章も面白いので、大著で通読するのは大変だし古い内容もあるが、最初の数章は読むべき価値はあると思う。一年前に書いたCosmic Cubeも、実はC3Pの前にCaltechで実現されたものである。そこからはじまったであろうQCD用に計算機を「手作り」するという考え方は、現在でもQPACEに生きている。
以下、最近知った蛇足情報。天文のN体シミュレーションをやっている人々の中では、並列ツリーコードで有名なJohn Salmonは、この本の最初の著者のGeoffrey C. FoxのところでPhDを取っていて、この本にもSalmonによる並列ツリーコードの記事がある。で、Salmonは現在、Antonを研究開発しているD.E.Shaw Researchで働いている。
http://www.deshawresearch.com/members_compsci_salmon.html
まさに20章で述べられている意味でのparallel computing works!の実例の一人と言えるんではないだろうか。